6.乗降扉

神鉄の車両のドアは3000系や5000系でも差がありますがバリエーションの多さはやはり1000系列が一番です。ここでは乗降扉のほか、ドアの沓摺も紹介します。ドアの種類によって編成が特定出来るものも多いので、是非参考にしてください。また、こちらに2016年現在のドアの種類を表にまとめましたのでご活用ください。なお、この表で用いた山側や海側、A,B,Cの表記は当方がつけたものですのでご了承ください。

ドア窓

まずはこちら、現在1100系の一部に見られるタイプです。デ1000形、デ1050形の全車、デ1100形,サ1200形のほとんどが新製時につけていたようです。このタイプは、窓ガラスが内側から金属で押さえられていて、後述のHゴムのものなどより窓ガラスが角ばっているのが特徴です。

なお、ドア配置表ではAと表記しています。


続いて、Hゴム押さえのタイプです。こちらはデ1070形全車、デ1100形,サ1200形の後期製造車(1122F以降?)、デ1150形,サ1250形のうちの1152Fに該当する各車、デ1300形全車、(デ1320形→)1370形1371〜1374が新製当時からつけていたようです。また、前述の車両の中にもこのタイプのドアに交換された車両が多数います。特徴としては、比較的四隅が丸く、この時代の車両らしいといった感じのドアです。

ドア配置表ではBと表記しています。


最後にこちら、初期のもの同様金属押さえですが3000系前期車とよく似たものになっています。こちらはデ1150形,サ1250形のうち1154Fに該当する各車、(デ1320形→)1370形1376-1375、デ1350形全車、1500形,1600形全車が装備しています。また、このドアを装備して製造された車両は車内の壁が木目調になっています(後にこのドアに交換された1100系は緑色)。

ドア配置表ではCと表記しています。

3000系の登場時期を考えると1152Fがこちらに該当しないのは不思議ではありますが…。

 

ドア配置表

2015年に存在した車両と、1100系再3連化の際に編成から離脱し廃車された車両のドア配置を表にしました。画像クリックで拡大表示できます。

各編成粟生方より順に1号車、2号車…3号車、4号車とします。

なお、掲載されているデータは2016年現在のものです。

廃車されている車両については廃車時のデータになっています。

サ1201の海側1番扉


沓摺(くつずり)

次に沓摺です。こちらは内装を更新した編成やドアセンサー搭載編成を中心に変化が見られます。
まずはこちら、登場時からの原型タイプです。水道のフタなどに見られる凹凸のある鉄板で、車体と同じアイボリーに塗装されています。1102,1122,1154,1352,1376,1502Fが現在もこの形態で残っています。また、かつて1122Fに組み込まれていたデ1124はこの原型タイプの沓摺ながら中央部は戸閉センサーの誤作動防止で黒くなっていたという独特の形態をしていました。

内装を更新した1104〜1110Fや、1152,1504Fに見られるステンレス無塗装の沓摺です。原型のものと色も形も違うので結構目立ちます。

前述のものとほぼ同じですが、戸閉センサーの誤作動防止で中央部が黒くなっているタイプです。原型タイプでない編成のうち戸閉センサー搭載編成の1114,1116,1120,1356,1360Fは全てこちらの形態です。また、引退した車両では1076-1112Fの4両、1120Fに組み込まれていたデ1126がこちらの形態でした。戸閉センサーの有無による沓摺の違いは2000系でも見ることができます(3両編成はセンサーなし、4両編成はセンサーあり)。

車内滑り止め

扉の違いは車外にとどまらず車内にも及びます。こちらは更新時期によって大きく分けることができます。
まず、おそらく原型であろう滑り止めのないタイプです。1116,1120Fが該当します。この2本は扉上部に警告灯が取り付けられながらも滑り止めの設置が見送られています。

上のものに滑り止めがついたタイプです。3両編成では1102,1122,1152F、4両編成では1114F(デ1075を含む)と1154Fのデ1076、1376Fのうち1374-1373が該当します。前述の2編成とはワンマン化の時期による差でこの滑り止めが取り付けられたと考えられます。


1352Fのうちデ1352,デ1351と1370形1376-1375はこのように床板がグレーになっています。また、1000系列ではこの編成から車内が木目調に変更されています。滑り止めの形状は前述のものと基本的に同じです。


デ1350形1353〜1362とデ1153,1154、サ1252はこのように床板がブラウンに変更になっています。ちなみに、同時期に製造された3000系2次車も床板はブラウンに変更されています。


1500,1600形では滑り止めの形状が変更されました。こちらの滑り止めは3000系の3次車から他形式にも採用されており、2000,5000系まで受け継がれました。

※2017年1月現在